
人になにかを伝えるときにどのように伝えるか?で自分の幸福度が全く違ってくると思います。

会社で使えない後輩がいてさ、「ちゃんとやれよ!」っていつも怒らないといけない。こっちが疲れるよ、ほんと。

ちゃんとやれよ!と伝えるだけでは全く意味がないので、もっと丁寧に伝えることをオススメします。自分と相手にストレスを与えるだけです。

なんでこっちが考えないといけないだよ?あいつが悪いのに

自分のためでもありますよ。いつまでも不毛なやりとりを続けないためです。
弱みは強みである
以前、「ヒトは弱みこそが強みである」という記事を書きました。
人間は個体としては他の動物よりも弱いため、群れることで他の生物を圧倒し、「社会」という地球上最強の武器を作って生き延びてきました。
現代でも、この武器に接点がある人(社会に接点を持つ人)は、本能的に自信を持って、心の奥深くに安心感を得ることができます。これは恐らくDNAに深く刻まれている安心感だと思います。
この強力な「社会という武器」を使いこなすために、対人コミュニケーションは必須です。
人になにか伝えたり、他人に動いてもらうためにどう伝えるか?を慎重に、丁寧に行うことで、この本能的で絶対的な安心感を得ることができます。それを人は「幸福感」と認識するはずです。
言葉はあまり意味がない
私もリハビリの現場を通して、たくさんの人とコミュニケーションしてきましたが、人になにか物事を伝えるとき、明らかに言語の比重は少ないです。
メラビアンの法則では、言語・聴覚・視覚の3つの情報から相手を判断しているとされています。 これは「7-38-55ルール」とも呼ばれています。

人になにかを伝えるとき、
- 言葉は7%
- 聴覚は38%
- 視覚は55%
の伝達力を持つという意味です。
※メラビアンの法則とは、矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかを判断する実験
実際、私の実感としても、言葉はその程度しか人に影響を与えないと思っています。
命令は不幸のモト
「〜しなさい!」と命令口調で鼻息荒く言ってみても、人は動きませんし、適切に物事は伝わりません。動くとしてもその場限りで、継続した効果は望めません。
それどころか、そのような言葉を使うと自分自身が怒りのパワーでダメージを受けます。
なので、賢明で幸福になる力の強い人は「〜しなさい!」と言う代わりに、言葉以外の伝える力を使ってコミュニケーションします。
具体的には、イントネーションを工夫してみたり、身振り手振り、表情で伝えようとします。
なにを言うかよりも”どう伝えるか”が重要
コミュニケーションでは「なにを言うかよりも、どう伝えるか?」が最も重要です。
丁寧に伝えようとすることで、言葉は同じでも、その人から出る「空気」(聴覚も視覚も全てを包括するもの)は全然違います。
それが結局人を動かすのだと思います。言葉ではなく、空気や文脈で人は動きます。
そして、それを無意識にでも知っている人は、決して強い言葉を使いません。周り回って自分を傷つけるような「使役の言葉」は使わないのだと思います。