
怒りは、過去には敵と戦い、生存するために無くてはならない本能の根源ともいえる感情ですが、社会生活を送る現代ではネガティブな感情として作用します。しかし、実は大いに怒った方が幸せになれます。
なぜでしょうか。

すぐイライラしちゃう自分が嫌で、アンガーコントロールを勉強しているんだ。

すばらしいですね!でも、怒りも使い方によっては、幸せに、望む人生を生きるための強力な武器になりますよ!
怒りは最も身近なネガティブ感情
たしかに、怒りを常に感じる生活は、身も心も、対人関係・社会性もボロボロにしてしまいます。
しかし、ポジティブ心理学ではネガティブな感情が1、ポジティブな感情を3の割合で感じていることがバランスの良い状態であるとされています。今回は怒りの効用についてご説明します。
ネガティブ感情といっても、悲しみ、寂しさ、嫉妬など色々ありますが、怒りはその中でも最も感じすい、身近な感情です。
普段生活していて、電車に乗るだけで悲しくなることは多くありませんが、怒りは至る所で感じる可能性があります。Twitterで誰かの不快な投稿を見ても、怒りは容易に発生する可能性が高いですよね。
軽い刺激で発生してしまうのが怒りの感情だと思います。
つまり、たくさんあるネガティブ感情を抑制したい場合、まずはじめに怒りのコントロールができると日常生活で不快な感情をかなり抱きにくくなるはずです。
そういった背景もあり、”アンガーコントロール”という理論が普及しているのでしょう。6秒間怒りの表出を抑えることで、怒りのデメリット(他者を攻撃する)を減らす技術です。
もちろん、普段の生活の中で怒りの表出を抑えることも大切ですが、抑えてばかりでは人間性が卑屈にねじ曲がってしまうこともあります。
そこで、怒りを健全な形で表出する方法があるので以下にご紹介します。
怒りの使い方
怒りを上手に使うための方法をご紹介します。
怒りを個人に向けない
まず一番やってはいけないことは、誰か特定の個人に怒りを直接ぶつけることです。ついやってしまいがちですが、これはあまり良い結果を生まないことが多いです。特に今の世の中は本当に怒りに対して敏感です。
個人に怒りを向けると多くの場合、相手は自分を嫌います。攻撃されて喜ぶ人は基本的にいません。社会的関係性をあえて断ちたい場合は怒っても良いですが、身の回りにそこまで嫌いになる人がたくさんいることは普通は少ないと思います。
怒りは社会状況や自分の環境などに向ける
怒りの効用として最も力強いのは”奮起する力”になるということ。怒りはパワーであり、エネルギーです。
ただ、エネルギー値が高いため、個人に向けると相手とその関係性を破壊してしまうほどの強力なパワーを持っています。
なので、怒りを直接的なものに向けるのではなく、社会状況や自身の現在の環境に向けると、望む未来に向かって跳躍するための強大な力となります。
私の例でいうと、過去に私はブラック企業で働いていました。
その時に結婚し子供が生まれたのですが、「このままでは子供たちに活き活きと働いている自分の姿を見せれない」と思い、一念発起して転職しました。そこから個人で細々と情報発信も始め、今では「働くことって楽しい」と子供たちに身をもって伝えることができます。
このとき、私が感じていた怒りは「自身の現在の環境への怒り」です。「なんでこんなところでウジウジしてるんだ!」という強い怒りのエネルギーがありました。
NPOなどで活躍している社会起業家と呼ばれる方々は、自身の身内に障がい者がおり、障がい者が生きにくい社会状況や環境について憤った経験がある方が少なくないです。
この怒りのパワーは、社会を変えていくための大きな力になります。
怒りですら、裏と表、ネガティブとポジティブという二面性があり、あくまで自身の人生を輝かせるためのツールでしかないと私は考えています。
ナイフは使い方によっては人を傷つけることもできますし、りんごの皮を向いて美味しさを好きな人と共有するために使うこともできます。
道具はうまく使わなければなりません。
賢く、大いに怒れ
怒りも使いようだと私は考えています。
個人にぶつけるには怒りのパワーは強すぎます。もっと大きなものにそのパワーをぶつけてあげると、なかなか変われないものに対して変化を促す強大な力になります。
- なかなか自分を変えられない
- やる気が出ない
- 自分の人生はこんなもんじゃないはず
- もっと幸せになれるはず
- もっと人の役に立ちたい、周りの人を幸せにしたい
そう思っている人に対して、
賢く、大いに怒れ!ただし、その怒りを個人に向けるな。社会の状況や自身の望まない現状に対して怒れ。
と思います。
賢く”大いに怒る”と幸せになれます。
これ、ナイショですよ。