他者を幸せにする方法【感情も幸福も感染する】

テレビを見ていて嫌なニュースを見ると、なんとなく嫌な気持ちになりませんか?実は、感情や幸福感も人から人に伝染することが分かっています。

情報化社会により情緒不安定になりやすい

情報化社会で、様々な情報が手に入りやすくなった反面、自分の感情もその影響を受けてフラフラとしてしまいがちです。

テレビでは、マーケティングの王道である「不安に訴える」方法が続けられているため、出来るだけ身近に起りそうな出来事で、不安を掻き立てる内容の事件を取り上げて報道します。昨今では、日本の将来を必要以上に不安がらせ、注意を引くような情報も増えてきています。

このような状態にある場合、大前提として「感情や幸福感は伝染する」ということを知っておくだけでも幸福度は大きく異なってきます。

感情も幸福も伝染する

ハーバード大学のニコラス・クリスタス教授は「人は意識しているかいないかに関わらず、他者との関係の中に深く組み込まれている」と説明しています。

一例として、喫煙行為に関する調査では「日常的に接する人の中に喫煙者がいる時、いない場合に比べて、あなたが喫煙者になる可能性は61%高くなる」としています。(出典:トム・ラス/ジム・ハーター「幸福の習慣」)

実際に直接会うことがない他者でも、友達の友達を通して影響を受けているといわれています。

幸せの波及効果

幸せの波及効果

幸せも他者に波及することが分かっています。

  • 直接の知り合いの幸福度は15%
  • 友達の友達の幸福度は10%
  • 友達の友達の友達の幸福度が6%

上昇するといわれています。

▶︎幸せの波及効果について詳細はこちらの記事へ

情報も人も選ぶ

質問

「自分の周りの5人の平均年収が自分の年収だ」って話を聞いたことがあるよ。

ニシノ

”行動や考え方が伝染する”という話ですが、それだけでなく、”感情や幸福度も伝染する”こと分かってきています。

正直、研究結果を見るまでもなく、

  • 不機嫌な上司に接すると自分も嫌な気持ちになる
  • 結婚式に参加すると自分も幸せな気持ちになる
  • 街中でイライラしている人を見ると自分もイライラする

などの経験は誰もが普段から経験しており、肌感覚としても実感していることですよね。

感情も幸福感も伝染します。

情報も人も、できるだけ不快なものは避けて、気落ち良い状態になれるものを自分の周りに置くようにしましょう。現代は何でも”量より質の時代”です。情報や人間関係も量的なものを減らして、質を高める工夫が重要になります。

具体的には、

  • テレビはあまり見ないようにする
  • SNSも不快なものは見ない
  • 職場を選ぶ…人間関係が濃すぎるところや利益追求が激しいノルマのある仕事などは避ける
  • 友人でも価値観の合わない人と無理に会わない
  • 情報は漠然と広く取るのではなく、信頼できるその筋のプロから詳しい情報を教えてもらう

などです。

まず、自分が幸せになることが大切

感情や幸福感が伝染する以上、自分がまず幸せになることが簡単にできる社会貢献活動だと思います。このブログで何度もお伝えしているのですが「過去と他人は変えられない。変えられるのは未来と自分だけ」です。

 

まず自分が幸せになることで、周りの家族や友人も幸せにすることができます。

毎日良い気分で過ごすための努力を続け、数年後には無理なく自然に、快適な状態で毎日を過ごせるように環境を整えていくようにしましょう。

嫌なことを出来るだけ避け、その分、自身が充実感を感じることにコツコツと取り組んでいきます。

もちろん、今すぐに嫌なことを辞めることはできないかもしれません。

でも、1年くらい掛けるつもりでコツコツと環境調整を進めていけば、必ず辞めることができるはずです。人生100年時代には、こういったコツコツとした取り組みや考え方を地道に続けることがより重要になってくるはずです。

1日1歩で良いので、日々少しづつ自分の環境が良くなる感覚を持つことも幸福感を感じるために重要です。

「嫌なことを避けて良いの?」

「嫌なことを避けていては、自己成長はないのではないか?」という考え方もありますよね。私も過去にはそう思っていました。しかし、今ははっきりと言えますが、そんなことはありません。

 

どっちにしろ、自分に向いていないことを続けても大きな結果は出ません。

しかし、自身が興味があり、意義を感じることであれば、少々の苦労もなんとも思わずに立ち向かっていくことができます。むしろ、解決策を調べたり、対策を考えることが楽しかったりさえします。これは本当です。

▶︎詳しくは”ヘドニアとユーダイモニア”について

その分野(自分の好きと得意とやる意味が重なる場所)に時間と労力を投資することで、やがて自分が大きく成長し、幸せになり、その結果周りの人も幸せにしていくことができます。

他者の評価を気にしているうちは「やりたいことはできない」

他者の評価も大切ですが、そればかりに答えようとすると「やらなければならないこと」で日常が埋まってしまいます。自分の心(感覚や直感)で感じた「やりたいこと」を続けてみてください。

嫌で苦手だけど、どうしてもしなければならないことも、もちろんありますが、誰か得意な人にやってもらうことでしのぐことも大切な考え方です。

自分の価値観を明確にし、他者評価の世界で生きることを辞めたとき、本当にやりたいことが見えてきます。

まとめ

感情も幸福感も人から人へ伝染することが分かっています。

人間関係を含む、自分の周りの環境を見直すことで自分の幸福感を高めることができます。

逆に、幸福感が伝染するということは、自分が幸福になることで周りの人も幸福にすることができるということです。

「自分だけが幸福になってはいけない」と感じている人もいるかもしれませんが、幸せが伝染する以上、「自分だけが」幸福になることはできません。

なので、誰にも遠慮することなく、積極的に自分が幸福になるために楽しいことを貪欲に見つけ、続けて欲しいと思っています。

他人を幸せにするためにも、まず自分が幸せになりましょう。